MCTオイルダイエットについて調べてみると必ずと言っていいほど出てくるケトン体。このケトン体についての理解を深めることで、これから挑戦しようとしているMCTオイルダイエットや糖質制限ダイエットの効果を最大限に発揮できるようになり、効果的に効率よくダイエットを継続できるかもしれません。記事では、ケトン体とは一体何なのか？ケトン体がそれぞれのダイエットとどのように密接に関わっているのか？についてご紹介していきます。「ケトン体って結局何なの？」と気になって自分で調べてはみたけれど、いまいちよく分からなかった、という方は必見です。
そもそもケトン体って何なの？
ケトン体とは、3つの物質（β-ヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトン）の総称で、人が生きるために必要なエネルギー源として、糖質（グルコース）とともに重要な物質です
糖質が不足するとケトン体は作られる
普段、糖質（グルコース）からエネルギー源を得ている脳は、例えば、糖の代謝異常である糖尿病や、体の中の糖質が不足し、体がいわゆる飢餓状態に陥った場合などに、代わりとなる代替エネルギー源を必要とします。そこで糖質の代わりに活躍してくれるのが、ケトン体なのです。
ケトン体は、体脂肪を分解して生まれる代謝の産物
つまり、私たちの体はエネルギー源となる糖質（グルコース）の摂取を控えることで、体脂肪の分解が進み、肝臓によってケトン体が作り出されるようになります。余分に蓄えられた体内の脂肪の燃焼が促されることで、ダイエットにもつながりますが、日頃から筋力トレーニングを行っている方にとっても、引き締まった体を手に入れることに貢献してくれます。
ケトン体がエネルギー源となる状態が『ケトン体サイクル』
最近では、海外の健康志向の方を中心に、糖質制限のひとつである『ケトジェニックダイエット』が流行りつつあります。このケトジェニックダイエットを成功させるためには、「いかに早くケトン体サイクルを体の中に作り出すか」がポイントとなるのです。
ケトン体サイクルで「痩せやすい体」へ
ダイエットをこれからしようとしている方が、痩せやすい体を作るためには、ケトン体サイクルを作ることを意識する必要があることは前項で分かりました。では、この痩せやすい体を作り出すために、具体的に押さえておきたいポイントとは何なのでしょうか。
糖質制限が『ケトン体サイクル』の活性化に欠かせない
先述した通り、ケトン体サイクルを作り出すためには、糖質制限が欠かせません。糖質制限を行うことで、元々エネルギー源としていた糖質（グルコース）が体内に不足していると体が認識し、代わりのエネルギー源を得るために体脂肪を燃やし始めることで、ケトン体が体のエネルギー源となり始めるからです。糖質制限は体にとっては飢餓状態を作り出す、ということ。そのため、いかに私たちの体に糖質の代わりとなるエネルギー源を必要とさせるか、が重要なのです。
痩せやすい体を作るためにはMCTオイルの摂取が正解！
ケトン体サイクルが上手く回っている痩せやすい体を作るためには、中鎖脂肪酸がたっぷり含まれたMCTオイルを積極的に摂ることがポイントです。事項でなぜMCTオイルが痩せやすい体を作るのか？その仕組みについて解説します。
MCTオイルとの関係は？
では、体脂肪を燃やすことで生まれるケトン体とMCTオイルは、ダイエットをする上でどのように密接に関わっているのでしょうか。それは、MCTオイルの特長を理解することで、ケトン体サイクルとMCTオイルの関係性が見えてきます。
MCTオイルは中鎖脂肪酸100%のオイル
中鎖脂肪酸とは、ココナッツなどのヤシ科の種子の核に含まれる天然成分のこと。私たちが日頃飲む牛乳や、赤ちゃんが飲む母乳にも含まれている身近にある成分といえます。ココナッツオイルにはこの中鎖脂肪酸が約60%の割合で含まれているのですが、それに比べてMCTオイルは100%中鎖脂肪酸でできたオイルなのです。
MCTオイルは一般的な油に比べて、4〜5倍もエネルギーになりやすい
脂肪酸には、『長鎖脂肪酸』、『中鎖脂肪酸』、『短鎖脂肪酸』の3種類があり、連なる炭素数の違いによって分類されます。『長鎖脂肪酸』は普段の料理でよく使う植物油などに多く含まれ、『中鎖脂肪酸』はMCTオイルに多く含まれています。この連なる炭素の数が多ければ多いほど、消化・吸収にかかるプロセスが多いため、体内に蓄積しやすくなります。逆に炭素が短いほど分解が早くエネルギーになりやすい特徴があります。つまり、長鎖脂肪酸の約半分の長さである中鎖脂肪酸100%含有のMCTオイルは、一般的な油に比べて4〜5倍もエネルギーになりやすいと言えるのです。途切れない中鎖脂肪酸の分解の結果、素早くエネルギーに変換されるため、体脂肪としても体に蓄積されにくくなります。
MCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸がケトン体生成を促す！
体のエネルギー源として優先的に使われるのは糖質（グルコース）なので、体内に豊富に糖質がある、という状態はケトン体が生成されにくい環境である、ということが言えます。そこで、効率的にケトン体を作り出すのに役立つのが中鎖脂肪酸が含まれたMCTオイルです。
体内に糖質（グルコース）があってもMCTオイルを摂取すればケトン体が作られる
中鎖脂肪酸は直接肝臓に運ばれて分解・吸収されるという特長を持つため、中鎖脂肪酸100%のMCTオイルを摂取することで、ケトン体生成を効率的に促すことができるのです。
MCTオイル摂取と糖質制限で常にケトン体が生み出される体に！
つまり、元々のエネルギー源の糖質（グルコース）を減らす目的で糖質制限を行い、ケトン体生成を促進する中鎖脂肪酸を含むMCTオイルを日常的に摂取することを組み合わせることで、継続的にケトン体が生み出される体（痩せやすい体）を目指すことができるのです。
ゆるーくMCTオイルを毎日続けることが大事！
糖質制限ダイエットのひとつとして知られる『ケトジェニックダイエット』とは、ケトン体をエネルギー源としてケトン体サイクルを体の中に継続的に作り出すダイエットのことで、MCTオイルの摂取と合わせて行うと効果につながりやすいダイエット方法として有名です。しかし、長く続けるには注意点もあります。
厳しすぎる糖質制限は逆効果
糖質を控えることでケトン体サイクルを作り出す、ということは理解できましたが、あまりにも厳しい糖質制限を行うことは、健康面でおすすめできません。
エネルギー不足になりすぎて、逆に痩せにくい体に
糖質の摂取を控えて、体の飢餓状態が続くことによって、体は生命維持のために筋肉を分解しタンパク質をエネルギーに換え始め、蓄積を優先した体になってしまう可能性があります。筋力が落ちた体は、代謝も低く、痩せにくい体と言えるでしょう。
ゆる糖質制限でしっかり継続しよう
特にダイエットを始めた当初は、目標もありモチベーションも高いため、厳格な糖質制限を行いがちですが、無理なく長く効果的にダイエットをしたいなら、『ゆる糖質制限』を意識するのが成功への近道です。
効果的なMCTオイルダイエットをしよう
MCTオイルダイエットには欠かせないケトン体サイクル。このケトン体サイクルの仕組みをしっかり理解することで、無駄のない効率的なMCTオイルダイエットを行うことができるのではないでしょうか。効果的に長くMCTオイルダイエットを続けるためにも、正しい知識を学んで、健康的なMCTオイル生活に活かすようにしましょう。
